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日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/11/10

【埼玉】埼建協、会員企業アンケートの調査回答率が大幅向上

 埼玉県建設業協会(埼建協、小川貢三郎会長)が本年度実施した建設業の経営や従事者の実態などを巡る会員企業アンケートの回答率が、例年の2割程度を大幅に上回る約6割に達したことが分かった。「回答率を高める努力をした」と協会関係者は言う。
 アンケートは例年、調査期間までに前年度期を決算した会員企業を対象に行っている。2023年度の取りまとめ結果は、年内の理事会承認後に明らかにする見通し。
 加盟400社規模の埼建協ではあるが、過去10年程度のアンケート平均回答率は約2割、昨年度も約23%にとどまっていた。急激にもみえる回答の伸びについて、協会関係者は「回答しやすい形にアンケート票を工夫した」と話す。
 従来は自由記述で回答する項目も多く、手間が敬遠されているという見方はあったようだ。質問の構成を見直したことが回答率の向上につながったとみる向きが、協会内にはある。
 足下の経済は物価高、担い手不足、2024年度には時間外労働の上限規制が建設業でも始まる。本年度のアンケートは取りまとめ前であり、推測の域を出ないが、回答率が上がった背景には、経営者や現場担当が意見を発露する機会に敏感になっている可能性も考えられる。
 業界に多くの課題がある中、地域建設業の広範な回答を得られたことで、アンケート結果は業界の認識をより鮮明に映す参考資料としての意味合いも強まりそうだ。
 昨年度のアンケートでは、1社平均した決算状況(完工高・工事原価・完成工事総利益・純利益率・営業利益・営業利益率・一般管理費など)などを示した。働き方改革に対する質問では「民間発注者に4週8休を強く指導してほしい」との声が出ていた。