野洲市は、老朽化が進む市内3ヵ所にある大型カルバートの補修事業を計画。近く市道辻町小比江線と市道市三宅妙光寺線に共に設置されているカルバート補修工事を立て続けに発注していく考えで、最終調整を進めている。
主な工事内容は、クラックと漏水箇所の補修工事。具体的な発注時期は、市道市三宅妙光寺線を今月、市道辻町小比江線を12月に発注される可能性が高いとのこと。2件とも今年度内の完成を目指す考えだ。
残りは、市道辻町小比江線内にあるもう1ヵ所のカルバートで、こちらは来年度に発注予定。新年度当初予算案に事業費を措置し、早期に手続きを進めていく。
同事業は、野洲市橋梁長寿命化修繕計画に基づき18年度(平成30年度)に市内の大型カルバートの点検を行った結果、補修が必要と判断したことから事業化。対象となるのは、▽冨波甲地先を通る市道辻町小比江線(70年に設置、延長97b・幅員12b・高さ4・5b)▽行畑地先の市道市三宅妙光寺線(93年に設置、延長30・5b・幅員11・2b・高さ5・2b)の2ヵ所で、共に場所打ちボックスカルバート。
なお、詳細設計は関西技研(甲賀市)が担当済み。
同市は、市内の327橋(324橋の橋梁と3基の大型ボックスカルバート)を管理しており、このうち、直近5年間の橋梁点検の結果、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい橋梁および早期に措置が必要な橋梁と判断されるものは128橋と示している。また、市が管理する橋梁の約92%が、20年後には建設後50年以上の高齢化橋梁となり、維持・修繕のための費用が今後ますます増加するものと考えられる。そこで、これら327橋を対象に、今後使用する見込みのない橋梁を撤去するとともに、使用する従来の損傷が大きくなってから補修を行う事後保全型の修繕から、損傷が小さいうちに計画的に補修を行う予防保全型の修繕に切り替え、維持管理費用の削減を図ることを目的に橋梁長寿命化修繕計画を策定。今回の事業も同計画に沿って実施するもので、今後も社会情勢を見極めながら適正に予算を確保し整備を推進していく。
提供:滋賀産業新聞