一般社団法人建設コンサルタンツ協会北陸支部と北陸地方整備局の2023年度意見交換会が9日、新潟市中央区のホテルグローバルビュー新潟で開かれ、協会側が発注時期や納期分散などを要望した。
この日は協会から吉野清文支部長(開発技建社長)、大平豊副支部長(エヌシーイー社長)、渡辺正三副支部長(大日本ダイヤコンサルタント技術本部理事)、新家久司副支部長(国土開発センター社長)ら、整備局から信太啓貴企画部長や齋藤充統括防災官、石田和典技術調整管理官、村上和久技術開発調整官らが出席。
開会に先立ち、信太企画部長が管内で発生した地震や豪雨災害で被災調査を行ったことに感謝の意を表すとともに「国土強靱化の予算を活用してしっかり事業を進め、皆様方の安定的な経営に役立つ事業執行を行っていきたい」とあいさつ。吉野支部長は「管内で活動している支部の地域コンサルの悩みや問題を中心に議論させていただきたい」と語った。
非公開で行われた意見交換では労働環境改善と生産性の向上、品質確保、地域コンサルタントにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)、入札契約方式の4議題を中心に話し合った。協会側からは業務の平準化・納期の分散を前提として発注時期の分散を要望するとともに、2―6月の早期発注業務においても最終納期は3月に変更されている状況のため、納期の平準化へ継続的な取り組みを求めた。さらに、業務の遅延(納期の延期)は人員配置や超過勤務時間などの労務管理、受注活動等に影響することから、業務発注時の業務内容の吟味、適切な工期設定、滞ることのない円滑な業務推進が重要とした。
担い手確保・育成に向けては、資格評価点変更など総合評価落札方式等における若手技術者を配置しやすい取り組み、若手技術者表彰の増加、受賞者・発注者意見交換会の実施などを提案。
そのほか、品質確保に関しては年度繰り越し業務において新年度設計技術者単価の採用、総合評価落札方式・プロポーザルの適切な運用および技術提案書の簡素化などを要望した。