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日刊建設タイムズ社
2023/11/08

【千葉】丸山平塚に3年1.9億円/再評価2件などを継続/県農林公共事業評価審

 県農林水産部は7日、2023年度第1回農林公共事業評価審議会を千葉県森林会館5階会議室で開催した。審議対象は、再評価2件、事後評価3件。再評価案件の「地すべり防止事業・丸山平塚地区」と「経営体育成基盤整備事業・浮戸川上流V期地区」については、処理方針の通り事業継続を認めた。丸山平塚地区においては、23年度に1億円を投入し、山腹工として法切工1257m3、法枠工751u、吹き付け工276・3u、山腹緑化工128・4m、仮設工1式を実施する予定。24年度と25年度には、山腹工に8701万3000円を投じ、土留め工1基、法枠工956・8u、吹き付け工290・8u、水路工22m、山腹緑化工190・8m、仮設工1式を行う見通し。
 丸山平塚地区では、南房総市丸山平塚地内の地すべり防止区域において、地すべり対策工事を実施している。地すべり地域の多くは県南部の嶺岡山地付近の第三紀層地帯に分布。山腹斜面の直上に国防上重要な航空自衛隊峯岡山分屯基地があり、山腹斜面を法枠工と山腹緑化工で安定化させるとともに、谷止工により山脚を固定し、斜面の安定化と地すべりの発生リスク低減を図り、下流施設の安全を確保する。事業採択から5年を経過したため、再評価を行った。
 保全対象は、人家5戸、官公署2か所、道路(国道、市道、林道)2・4km、農地1・24ha、二級河川1・4km。総事業費は、当初計画額から約1億6000万円増の3億107万5000円となっている。事業期間は19〜25年度。南房総市から早期完成の要望が寄せられおり、事業を継続し、早期完成に努める。
 また、浮戸川上流V期地区は、袖ケ浦市南部に位置する水田地帯で、水稲を中心とした作付けがなされている。ほ場の大区画化、集約化、乾田化を進めるとともに、大型機械の導入により生産性の向上を図り、将来において安定した農業経営ができるよう整備を実施。事業採択から10年を経過したことから、再評価を行った。
 受益面積は54ha。主要工事は区画整理(整地、用水路、排水路、道路)54ha、暗渠排水53ha。工事雑費と事務費を除く総事業費は8億6010万円。事業期間は13〜24年度。
 工事および換地業務が順調に進み、工事ベースで100%、事業費ベースで86・3%の進捗状況。課題となっていた袖ケ浦市と木更津市の行政界変更の問題が解決し、市議会および県議会に上程する準備を進めている。事業完了の見込みが立っていることから、事業を継続し、早期に完了させる。
 事後評価案件は、事業完了から3年を経過した香取市の「経営体育成基盤整備事業・府馬地区」および、同5年を経過した鴨川市の「地すべり対策事業・二子地区」と山武市の「防災林造成事業・蓮沼ホ地区」だった。
 審議会は、農業、農業経済、農業土木、畜産、林業の各分野の専門家5人で構成。議長は杉野宏・ちば水土里支援パートナー理事長。審議会において事前評価、再評価、事後評価を実施することにより、農林水産部が所管する公共事業の効率的な執行と透明性の確保を図っている。k_times_comをフォローしましょう
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