トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

秋田建設工業新聞社
2023/11/08

【秋田】スタジアムは全屋根にせず約90億円/外旭川の総建設費約1,080億円

 秋田市は8日、外旭川地区まちづくり懇話会を開催し、基本計画の素案(案)を示した。同事業の総建設費を約1,080億円と試算。スタジアムは卸売市場再整備で発生する余剰地を建設候補地としたほか、全体を覆う屋根や可動式フィールドを設けない方針とし、4年3月時点で約143億円としていた想定建設費を、現時点で約90億円まで縮減。金沢市民サッカー場(金沢スタジアム)と同程度の仕様を想定している。

 外旭川地区まちづくりは、同地区を先端技術(AI、ICTなど)導入による課題解決を図る「モデル地区」に位置付け、市と事業パートナーのイオンタウンが協働で整備するもの。卸売市場の建て替えや新スタジアムの建設、民間施設の建設などが行われる。

 今回、示された基本計画素案(案)では、新卸売市場を現施設の敷地南側に建設。新スタジアムは、卸売市場の建替余剰地を建設候補地として検討する。主な理由として市有地で将来の利活用が可能なことや、市街化区域でスタジアム建設時の法的課題が少ないこと、新たな造成が不要で沈下などの懸念が少ないことをあげている。

 市場から見て、市道金足添川線を挟んで北東側に「観光・集客施設(1・2)」、その東側隣接に「農園」、市場の東側に「多世代交流施設」を整備する。

 新スタジアム建設で参考とする金沢市民サッカー場(金沢スタジアム)は6年2月に供用開始予定で、収容人数は約10,000人(15,000人規模に拡張可能)、観客席だけの屋根設置を予定している。今回の素案(案)でも金沢と同様、スタジアム全体を覆う屋根や可動式フィールドは設けないとしており、3年度末時点で示していた約143億円の想定建設費は53億円縮減され、現時点で約90億円と試算している。

 また、民間施設では観光・集客施設2カ所(約122,000u、約22,000u)、農園(約2,300u)、多世代交流施設などを設ける。駐車場台数は合計で5,500台を想定。7年度からの設計着手、8年度から2年程度での施工が想定されている。

 事業全体の総建設費は約1,080億円、経済波及効果は建設による効果が約651億円、来場者による消費効果が年間当たり約274億円とそれぞれ試算されている。

提供:秋田建設工業新聞社