秋田空港ターミナルビルは、ユニバーサルデザイン(以下UD)に対応した施設整備を行うため、今月末に第1回秋田空港ユニバーサルデザイン基本計画策定委員会を開催。トイレ改装や点字ブロックなど必要な整備等を整理し、基本計画策定に向けて協議する。今年度は、快適な空間づくりを目指して国内線ビル2階のフロア改装も行っている。フロア改装とUD施設整備の設計等業務は日本空港コンサルタンツ。
UD改装では、各階のトイレ改装(簡易ベッドやオストメイト機能などの多目的トイレ)、エレベーターの新設、手すりおよび点字ブロック等の設備整備などを行う予定。エレベーターは国内線に3基(うち身障者対応2基)あるが、身障者対応の1基が到着ロビーの階段裏と視認性の低い箇所にあることから、あまり活用されていないことが課題となっている。
そのため、1階のエスカレーター付近にエレベーター1基を新設する予定。今年度に設計をまとめて6年度に着工、同年度の完成を目指す。
トイレ改装などの施設整備については、今月末に開かれる第1回秋田空港ユニバーサルデザイン基本計画策定委員会で必要性の有無などを協議し、基本計画策定に向け内容を整理していく。委員会の開催回数は、協議の中で詰める。
同空港は、昨年度に実施した耐力度調査で問題がなかったことから、今後20年程度は現施設を運用していく方針。現在、進めている国内線ビルの2階フロア改装(施工:中山組)では、「視認性が得られるような空間の見通しの確保」や「通路と滞留スペースの明確化」を目的とし、年度内に工事を終える予定。6年度からUD計画に基づき、具体的なハード・ソフトの整備に取り組むことで、すべての利用者が安心・安全、快適に利用できる空港づくりを目指す。
提供:秋田建設工業新聞社