順調なら新年度から工事着手 防波堤新設のほか岸壁改良など計画 県は2023年度から、対馬市佐賀地区で水産生産基盤整備事業に着手した。国の新年度予算成立に伴い、新規事業化が決定。箇所別予算において4700万円付いた。現時点における概算事業費は9億3000万円。防波堤新設のほか、用地改良、岸壁改良が計画されている。
県は2023年度に測量やボーリング調査等の試験、設計業務の各種コンサルタント業務に着手予定。整備規模等を固めた上で、順調なら24年度から工事に着手する構えだ。事業期間は5年。27年度の事業完了を目指す。
概算事業費は9億3000万円。現時点における総費用総便益比は「1・49」。測量や設計の結果で事業規模等が異なることも想定されるが、現時点では防波堤新設80b、用地改良686平方b、岸壁改良50b(=図)を計画している。
佐賀漁港では港口からの波の影響で、定置網の陸揚げ作業の支障となっている。このため、防波堤および防風柵を整備することで岸壁前面の波高を軽減し、作業の安全性向上と軽労化、作業効率の向上を図る。
また、荒天時に強風の影響を受け漁船の接触事故が発生しているという。漁船が強風に煽られて 動揺し転倒するおそれがあるなど作業の安全性が確保されていない状況。岸壁に防風柵を設置することで、強風に影響されず作業を行うことが可能となる。
さらに、定置網網干用地が未舗装であることから作業効率が悪い。このため県は、用地を舗装し、作業効率の向上を図りたい考えだ。
21年12月、峰町東部漁協が県対馬振興局長に要望書を提出。新規に採択され、23年度から事業に着手した。