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北陸工業新聞社
2023/10/31

【福井】勝原〜九頭竜(9.5km)が開通/大野油坂道路/高速ネット形成観光・産業発展へ/災害時の代替路、異常気象時の交通確保も

 国道158号中部縦貫自動車道大野油坂道路の勝原IC〜九頭竜IC間(9・5キロ)が28日、開通した。関係者約250人が出席する中、現地で式典が執り行われ、開通を盛大に祝った。
 勝原ICで開かれた式典では、国土交通省の丹羽克彦道路局長が「高速道路ネットワークが形成され、異常気象時の交通の確保、観光周遊機能の向上、高度医療機関へのアクセス向上などが期待される」とした上で、残り区間の早期開通を目指すとした。
 杉本達治知事は「県民の念願の道路。今後、さらに中部縦貫自動車道の整備が進めば、中京圏、関東圏がとても近くなり、観光にも産業にも大きな効果が出てくる。また、大雪などの災害時にも、代替路として力を発揮してくれる」と期待を表した。
 大野市の石山志保市長は「地元からすると、とてもうれしく、本当にありがたい。地域経済の活性化、観光振興に向けた事業の推進など、この道路を生かした地域振興事業に、ますます力を尽くしていきたい」とあいさつした。
 祝辞では来賓の山崎正昭、稲田朋美、滝波宏文各国会議員らがそれぞれに今回の開通を祝うとともに、残り区間開通の重要性を強調、早期開通へ向け全力を尽くすとした。
 このほか、福井市の東村新一市長、永平寺町の河合永充町長、岐阜県郡上市の日置敏明市長、近畿地方整備局の見坂茂範局長らが出席した。
 続いて、近畿地方整備局福井河川国道事務所の橋本亮所長が、事業概要を説明。区間の約8割がトンネルで、荒島第2トンネル(延長4988メートル)は、県内の道路トンネルで最長となることなどを紹介した。
 和泉中学校生徒らによるお祝いのメッセージ(ビデオレター)に続き、西本正俊福井県議会議長の発声で万歳三唱した。
 その後、関係者によるテープカットを行い、通り初めで開通を祝った。午後5時からは一般車両に開放された。
 今回の開通区間は、大野油坂道路(延長35キロ)のうち、大野市西勝原の勝原ICから同市貝皿の九頭竜ICまでの9・5キロ。
 同道路では今年3月の大野ICから勝原IC(10キロ)に続く開通となる。九頭竜ICから油坂出入り口までの15・5キロについては、2026年春の開通を目指す。

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