23〜25年度に25橋補修 新技術活用、集約化・撤去も 小城市は、橋梁長寿命化修繕計画(以下、計画)を改定した。最新の点検結果を踏まえて内容を見直すとともに、新技術の活用や、橋梁の集約・撤去を明記した。本年度は、橋梁補修事業費として当初予算に1億3895万を計上している。
小城市が管理する橋梁は23年1月時点で328橋。このうち建設後50年が経過する橋梁は47橋で全体の約14%。10年後に126橋(約38%)、20年後には148橋(約45%)まで増加する。同計画は、これらの橋梁を適切に点検・補修することで、長寿命化と維持管理費の縮減および平準化を目指して2012年度に策定した。
計画では損傷拡大後に対応する事後保全型から、事前に対策を施す予防保全型に転換することで橋梁の長寿命化および財政負担の低減、道路交通の安全性の確保を図る。今後50年間の事業費を比較すると、従来の事後保全型が57億円に対して、予防保全型は27億円と30億円のコスト縮減が見込まれる。
市では、計画対象の全橋梁について、5年に1回の近接目視による定期点検を実施。最新の点検結果によると、管理橋全体の9割強が「健全(構造物の機能に支障が生じていない状態)」または「予防保全段階(構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずる)」と判定され、「早期措置段階(構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早急に措置を講ずべき状態)」と診断された橋は24橋、「緊急措置段階(構造物の機能に支障が生じている、または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態)」は1橋(安心橋=木橋、橋長12・9b、架替中)のみだった。今後も点検結果に応じて補修対象を追加していく。
また今回の改訂で基本的な方針に@新技術などの活用A橋梁の集約化・撤去―について明記した。今後10年間の数値目標として@1割程度の新技術活用を検討し、100万円の費用低減A定期点検で早期または緊急措置段階と判定され、集約が可能な橋梁1橋程度の集約化・撤去を検討し、維持管理費用の50万円程度縮減―を掲げている。
23〜25年度の点検、補修、架替の計画数は次の通り(1橋に複数作業あり)。
▽23年度=点検89橋、補修6橋、架替1橋
▽24年度=点検57橋、補修8橋、架替1橋
▽25年度=点検61橋、補修11橋、架替なし