野々市市は、市が管理する橋長2メートル以上の234橋(2019年度現在)を対象にした橋梁長寿命化修繕計画を取りまとめ、公表した。それによると、事後保全型から予防保全型維持管理への転換により、維持修繕の費用が今後100年間で約80億円から約40億円と5割の縮減を見込んでいる。
市が管理する橋梁のうち、供用後50年以上経過する橋梁は2橋となっている。しかし、20年後には137橋、40年後には223橋と全体の95%を占め、橋梁の高齢化が急速に増大することが懸念される。市では老朽化に対し、従来の事後保全型の維持管理を続けると、将来維持管理コストが膨大となり、適切な維持管理が困難になると指摘している。
このような状況を踏まえ、市はこれまでの事後保全型から予防保全型維持管理に転換することにより、橋梁の長寿命化および修繕・架け替え費用の低減を図り、ライフサイクルコストの縮減と維持・更新費の平準化を図る構えだ。
点検対象となる全橋梁234橋のうち、橋長5メートル以下の122橋については、新技術の活用を重点的に検討し、点検の1巡(5年サイクル)において、従来技術を活用した場合と比較して約2000万円の費用縮減を目指すという。
橋梁長寿命化修繕計画策定業務は、アルスコンサルタンツが担当している。