福井県は、越前市広瀬町における吉野瀬川ダムのダム建設事業について、働き方改革を反映したダム工事積算基準に基づく適正な工期の確保による工程延長の結果、2026年度の事業完成を目指す方針だ。
全体事業費451億円に対する進捗率は23年度末で73・8%に到達し、24年度以降の残事業費には118億1843万3000円を見込む。
全体事業内容は重力式コンクリートダム(ダム高58メートル、堤頂長190メートル、堤体13万7170立方メートル)、付替県道5349メートル、付替林道5000メートル、水没等移転戸数37戸。
これまでに家屋移転が完了したほか、付替県道は94・5%が完了(武生米ノ線は全線供用)。21年3月にダム本体工事を契約し、23年4月からダム本体コンクリートの打設を開始している。
今後はダム本体工を継続するほか、残事業として付替県道甲楽城勝連花線292メートル、付替林道(左岸)750メートル、付替林道(右岸)240メートルの工事を推進する。
なお、全体事業費は前回計画時点の390億円から、▽現地掘削結果に基づくダム本体の法面対策、基礎処理の追加▽工期延伸に伴う仮設備費の増▽現地掘削結果に基づく付替道路の法面対策の変更▽地権者交渉による土捨場の変更▽社会経済情勢の変化として材料費・労務費・機械経費・諸経費の増―などの結果、451億円に増加した。