石川県消防学校を核とした総合的防災拠点基本構想策定委員会(委員長・室崎益輝神戸大学名誉教授)の第2回会合が25日、県庁災害対策本部室で開かれ、事務局から金沢市二日市地内の新しい防災拠点に盛り込む施設案が示された。
それによると、建設位置は付近を通る送電線を中心とした高さ制限(約9メートルまで)や大雨の際の浸水想定部分などを避けた敷地南側での整備とし、ゾーニングを検討する。
新防災拠点に新たに盛り込む施設の候補としては▽高層訓練塔複合型訓練施設▽可動式の訓練用家屋を備えた街区訓練場▽実火災体験型訓練施設(ホットトレーニング)▽流水発生装置を持つ豪雨災害対応訓練施設▽山岳地帯救助訓練施設▽県民に自然災害を体感できる学習ゾーンなどを備えた防災センター▽グラウンドゴルフ場等として利用できる防災活動拠点施設▽自衛隊の大型ヘリ(CH―47級)が離着陸可能な面積のヘリポート―などを提案。
これらの施設は平時では消防学校や防災センター等として利用し、災害時には活動支援拠点や広域物資輸送拠点として機能できるよう施設の集積や構成を行う。
今回の施設案は自衛隊など実動機関へのヒアリングや地元の要望をもとに想定しうる最大限の内容を盛り込んだもの。今後は施設の具体的な内容や仕様などを他県施設の状況や整備費用を勘案した上で精査、年度内の基本構想の策定を予定している。