倉敷市は、市立短期大学など児島地区の公共施設再編整備基本計画案をまとめ、事業費の縮減や事業期間の短縮の観点からデザインビルド方式を採用する方針を盛り込んだ。概算事業費は約76億円(税込み)を見込む。11月15日まで募集するパブリックコメントの意見を踏まえ2023年度中に成案とし、24年度に事業者の公募・選定、27年度の完成、28年4月の供用開始を目指す。
案では、児島公園(児島駅前1ノ81)敷地の南側約9800平方bに市立短期大学を移転新築するとともに地域交流スクエア棟を新築し、既存倉敷ファッションセンターの建物を改修する。児島公園敷地北側の約1万0200平方bは多様な世代が集い交流できる場として再整備する。
市立短期大学棟は、鉄骨造を基本に延べ床面積約5000平方b。講義室や特別教室などを備える大学施設を集約する。
地域交流スクエア棟は、鉄筋コンクリート一部鉄骨造を基本に延べ床面積約3500平方b。体育館と約700席を備えるホールを兼ねた施設を整備し、市立短期大学と倉敷勤労者体育センターの体育館機能、児島文化センターホール機能、児島児童館を複合化する。
改修する倉敷ファッションセンター棟は、機能導入に必要となる改修を行うとともに外壁改修(屋上防水修繕は20年に実施済み)、受変電設備、発電機設備、空調設備、衛生設備などを更新、トイレ改修、バリアフリー化、ICT環境や防犯カメラを整備する他、入退室管理設備を導入する。倉敷ファッションセンター、市立短期大学の別館、児島憩の家として活用する。施設は1996年2月に建築した鉄筋コンクリート造4階建て延べ3768平方bの規模。
その他、複合施設整備用地、倉敷ファッションセンターの囲障や通路部の舗装、幅員15bのメインプロムナード、屋根付き歩廊、雨水流出抑制施設、緑地を整備。自動車駐車場110台以上、自転車駐輪場100台以上を確保する。
児島公園は、広場・木陰・ベンチを備える約4000平方bの多目的広場ゾーン、遊具広場・遊具・あずまや・ベンチなどを備える約600平方bの遊具広場ゾーン、イベント広場・ベンチ・トイレの改修(既設)・あずまや(既設)・造形作品(既設)などを備える約2300平方bのイベント交流広場ゾーン、既存緑地を活用した幅員5b以上の緑地ゾーンに再整備する。
複合化するに当たり、児島公園の面積が減少するため、海技大学校跡地に整備する児島学校給食共同調理場の残地に広場を整備することを検討する。
供用開始後は、市立短期大学の耐震性に問題がある校舎は解体撤去し、1号館と体育館は必要な改修や整備を行い隣接している倉敷翔南高等学校の校舎として転用、児島児童館の老朽化した木造建物は解体撤去し、鉄筋コンクリート造の建物については倉敷ふれあい教室児島教室としての活用を見据えている。
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提供:建通新聞社」