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建通新聞社四国
2023/10/20

【香川】香川県 長柄ダム管理事務所移転へ設備設計

 香川県は、長柄ダム再開発事業の一環でダム管理事務所を移転新築するため、設備の実施設計に着手した。ダム工事に伴って管理事務所を取り壊し、ダム再開発後の堤体近くに新築するのに先立ち、設備の移転設計を行う。再開発事業のスケジュールとしては、ダムの形を決める配置設計を2023年度内に委託する他、用地取得や町道の付け替え道路工事などを行う。早ければ24年度にもダムの施設設計に着手し、さらに施工計画の策定を経て工事発注につなげる。
 長柄ダムは綾川町東分にある綾川のダムで、堤高30b、堤頂長124bの重力式コンクリートダム。再開発事業ではダムの天端高を同軸で約13b嵩上げして総貯水量を現在の421立方bから944立方bに増やす。
 ダム管理事務所の主な設備としては、流入量の把握と放流量の管理などを行うコンピューター(ダムコン)と放流警報設備、気象観測機器、データ移送のための無線設備、ダム監視のためのCCTVなどが挙げられる。既存の警報局と観測局の更新も行う。
 同水系にある田万ダムのデータを長柄ダムに無線で送れるようにするため、無線を中継する反射板の設置についても検討する。現在は長柄ダムのデータを田万ダムに送信して県中讃土木事務所に一括してデータ送信しているが、長柄ダム再開発後は田万ダムから長柄ダムに送って一括送信する方式に変える。将来的には統合管理も視野に入れる。
 ダムサイトから国道377号宮地橋までの約1`の間に新しく放流警報設備を設置するための調査や、配置、機器構成などの設計も行う。
 業務は八千代エンジニヤリング四国統括事務所(高松市)が担当。
提供:建通新聞社