日本工業経済新聞社(群馬)
2023/10/19
【群馬】伊勢崎市が伊勢崎浄化センターの設備更新と耐震化計画
伊勢崎市は伊勢崎浄化センター(茂呂南町5097)の水処理施設のうち、A1系で計画している設備更新および耐震化について、2024年度の工事着手を目指して準備を進めている。最初沈殿池と予備エアレーションタンクから順次発注し、3カ年で工事を行う。本年度は、最初沈殿池と予備エアレーションタンクを対象とした詳細設計を日本水工設計(東京都中央区)が進めている。A1系全体の工事は7年間で進める計画となる。
伊勢崎浄化センターは、1977年度完成の汚水処理施設。標準活性汚泥法で、1日の最大処理能力は3万1200立方mとなる。処理施設はA1系とA2系に分かれており、老朽化と旧耐震基準で耐震性に課題のあるA1系のみを対象に設備更新と耐震化を計画している。全体の基本設計については、日本水工設計が担当した。
A1系の施設としては最初沈殿池が幅8m×長さ30m×水深3・2mが2池、エアレーションタンクは幅8m×長さ80m×水深5mの2池、最終沈殿池は幅10m×長さ40m×水深3・2mで2池という構成となる。
初弾工として着手するのは最初沈殿池で、施設を稼働しながら工事を行うため2池あるうちの片側から順番に進める方針。
工事スケジュールは1年目に設備更新に向けた機器製作、2年目に1池の機器の更新と耐震化、3年目に2池目の機器更新と耐震化を見込んでいる。予備エアレーションタンクは、現状使用していないことから、機能を停止させ不要な設備を撤去する。汚水が流れているため、仮設の設備を組んで片側の池に汚水が流れるようにしながらの工事を予定している。工事スケジュールは2年目を見込む。
耐震化は、躯体部分の梁や底版を対象に増打による対応を予定している。工事の分割や発注方法については、これから検討する。
残るエアレーションタンクと最終沈殿池でも同様の工事を予定。A1系全体で7年間かけて工事を進める方針で、最初沈殿池の工事進捗を見ながら各施設の工事を行いたい考え。
伊勢崎浄化センターでは、2021年度から管理棟の地下にある沈砂池ポンプの設備更新と耐震化を推進中。本年度も各工事を発注、工事を進めているところ。