川崎市は、首都高速湾岸線の扇島地区を通過する区間で出入口を整備するのに当たり、都市計画変更に向けた素案を公表した。既に都市計画決定されている東京方面との出入口に加えて新たに横浜方面との出入口を整備するため、延長約890bの区間で都市計画区域を変更する。2024年度の都市計画決定、26年度から27年度の工事を見込んでおり、事業主体は協議中としている。
高速湾岸線の川崎市内を走る区間は浮島町から扇島までの延長約8670b。幅員31bの6車線道路となっている。大規模な土地利用転換が計画される扇島への交通アクセスを確保するため、東京方面と横浜方面の出入口を2カ所ずつ設置、湾岸線の両側に整備が計画される国道357号と接続する。今回は既に都市計画決定されている東京方面との出入口に加え、新たに横浜方面との出入口を設けるため都市計画区域を広げる。
新たに出入口を設置する区間の道路は地表式。東京方面、横浜方面いずれも入口料金所は2車線、出口は1車線を計画している。都市計画手続きを行いながらJFEスチールのパイプラインや樹木などの支障物を撤去。26年度から27年度にかけて工事を行い、一部土地が供用開始する28年度までの完成を目指す。事業主体については現在協議を進めている。
現時点で扇島地区へのアクセス手段はJFEスチールが所有する扇島大橋と海底トンネルのみ。8月に策定した土地利用方針では国道357号や高速湾岸線の出入口を含む道路整備を短期的な取り組みとして位置付けた。国道357号は既に都市計画決定されているが未着手となっており、早期の事業化に向けて国と協議を進めている。
提供:建通新聞社