建築分野における石川県産材の利用に顕著な貢献のあった者や模範となる建築物、優れた県産材使用製品などをたたえる2023年度「いしかわの木づかい表彰」の受賞作品がこのほど決定し、25日に県庁で表彰式が開かれる。今回の受賞者と各作品を紹介する。
県産材使用に貢献した住宅メーカーが対象の「県産材利用住宅部門(県産材の需要拡大に貢献した者)」に選ばれたのは▽玉家建設▽シモアラ▽イング―の3社。玉家建設とシモアラは5年連続の受賞となる。
他の模範となる住宅となる「県産材利用住宅部門(他の模範となる住宅)」には、「自然と共生するヒノキ丸太の家(宇野気の家)」(かほく市)を施工した沢野建設工房が選ばれた。吹き抜け部分の梁に県産のヒノキ丸太を使ったほか、外壁には県産スギ、床材には能登ヒバと、木材の特性を生かした素材選びにより県産材をふんだんに使った住宅に仕上げた。
「県産材利用施設部門」には、「福島こども園」(施主・めばえ保育園、設計・時設計、施工・中東)と「ホクビ新事業運営施設(HOKUBI KANAZAWA)」(施主・ホクビ、設計・小笠原弘建築計画、施工・シモアラ)がそれぞれ選ばれた。
「福島こども園」は、屋外の柱に能登ヒバを使用するなど特長を生かした県産材を適所で使い、自然に親しみやすくワクワク感と安らぎのある子供たちの生活空間を作り上げた。
「ホクビ新事業運営施設(HOKUBI KANAZAWA)」は、県産スギの枠材で支えられたガラス面を持つ外観を特徴とし、木材を効果的に見せることで金沢の街に調和したビジネス空間を実現。
「県産材利用製品部門」では、能登ヒバの風合いを生かし18種におよぶ楽器を作る「ATENOTE〜能登ヒバ楽器プロジェクト〜」を手掛けたフルタニランバーが選ばれた。