彦根市は、20年度に国土交通省が民間と自治体が連携し取り組む広域的な交流拠点施設形成に向けたインフラ基盤整備の調査・検討を支援する官民連携基盤整備推進調査費の対象となった彦富町地先の民有地約5fについて調査・検討の結果、同地を公共施設の新たな地区公園「稲枝公園」として整備する方針を決めた。22年度現況測量を完了し23年度は基本設計を発注済みで24年2月まで進め、23年度内の都市計画決定を目指している。決定が順調にいけば24年度に詳細設計を行うと共に用地に係る取得手続きに着手し、25年度以降にも施工可能な箇所から初弾工事の発注・着工を目指す。工事は数ヵ年かかる見込みで完了・供用年度は未定。
地区公園「稲枝公園」は、JR稲枝駅西側の、彦根城まで約10q、琵琶湖岸まで約4qの場所にある彦富町地先の民有地約5fを公園施設として整備し、公園内に約7000平方b規模の多目的広場を2面(成人サッカーコート規模)、約4000平方b規模のイベント広場、8コースを備えたグラウンドゴルフ場2面、計220台程度の駐車場2ヵ所、管理事務所1棟、その他広場(エントランス広場、遊具広場、健康広場)、トイレや東屋―などを適所に配置し、高木を含めた植栽を行う計画。基本設計はセントラルコンサルタント滋賀営業所(大津市)に委託済み(7月26日開札)で期間は24年2月2日まで。また現況・用地測量を関西建設コンサルタント(彦根市)に委託し(1月31日開札)、3月末完了済み。
同地は20年度「彦根市南部地域における広域的な交流拠点施設形成のための基盤整備」として国土交通省が民間と自治体が連携して取り組むインフラ整備の調査・検討を支援する「官民連携基盤整備推進調査費」の配分先に選ばれ、調査事業費1600万円の半分の800万円を国交省が補助。彦根市では選出を受け、19年度に可能性調査等業務を担当した日本総合研究所(大阪支店)に追加支援業務を20年度委託した。
同地では15年に歴史上重要遺跡が発見され、遺跡の歴史公園化による保存と合わせ、宿泊・温浴施設など民間事業者の活動と連携した交流拠点となる公園整備により、従前より課題となっていた地域の活性化を推進できると計画してきた。
提供:滋賀産業新聞