習志野市は16日、鷺沼1―1―1の市役所旧庁舎跡地1万552・84uの有効活用に向けたサウンディング型市場調査の実施要領を公表した。市場調査では、民間事業者のノウハウやさまざまなアイデアの提案を受け、参入意向、貸し付け・売却等の事業手法、市場ニーズなどを確認する。調査結果を踏まえ、早ければ2024年度の事業計画策定を目指す。活用方法については「旧庁舎跡地活用に関する検討報告書」に基づき、イベントスペース、アリーナ、カフェ、飲食店、芸術・文化ホール、子育て支援施設、シェアオフィス、防災機能を有する公園などの複合利用を想定している。
旧庁舎跡地は、市役所新庁舎の、市道00―004号線を挟んだ南側に位置。第二種住居地域、市街化区域、第二種高度地区に位置し、建蔽率60%、容積率200%。東日本大震災で建物に甚大な被害を受けたため、17年4月に完成した新庁舎に機能を移転。建物の解体工事は、22年度に完了した。その後、上総環境調査センターが実施した「旧土木詰所前平面駐車場土壌汚染詳細調査業務」の結果、区域内の一区画約19uから土壌汚染対策法の基準値を超えるフッ素が検出されたため、対応が求められている。
対話内容は事業手法のほか、事業コンセプト、導入施設の用途・規模、アピールポイント、検討報告書に基づき想定する活用方法、フッ素検出に伴う土壌汚染対策法に基づく対応、全体スケジュール、活用に当たっての条件およびリスク分担に関する要望、事業実施における課題、配慮事項など。
参加対象は、活用事業の実施主体となる意向を有する法人または法人のグループ。
今後は、30日から11月2日まで質問書の提出を受け付け、8日に回答。27日から12月1日まで参加申込書の提出を求め、6日に対話の日程を通知。ヒアリングシートの提出を11〜15日に受け付け、18〜27日に対話を実施し、24年2月上旬に対話結果を公表する。
旧庁舎跡地活用に関する検討報告書では「〜人が集まり、留まり、つながる〜みんながいきいき活躍できる空間であり、多世代でにぎわう習志野市の魅力を発信する場所」を基本的理念とし、具現化するための活用方法として▽市民だけでなく、市外からも多くの人が訪れる魅力ある場所▽多世代が交流する、にぎわい溢れる場所▽産業の活性化につながる仕掛けがある場所▽音楽や美術をはじめとする芸術・文化を育む場所――を掲げた。