金沢市本多町3丁目にある築後50年が経過した石川県社会福祉会館の将来像について話し合う「同会館の在り方検討委員会」(委員長・森山治金沢大学教授、石川県、福祉関係者、有識者などで構成)の第3回会合が16日、県庁で開かれ、これまでの議論を踏まえた報告書を取りまとめた。
それによると、新しい会館像は、誰もが、自分らしく、心豊かに安心して暮らせる地域社会の実現に向け、「新たな時代における、すべての県民が関わる『いしかわの福祉』の充実に寄与する拠点」とする。整備にあたっては(1)福祉への理解醸成(2)相談対応(3)人材育成(4)活動促進(5)社会参加促進―の5機能を柱に据えた。具体的には、▽交流エリア▽展示エリア▽大会議室(100人以上)▽小会議室(〜99人)▽福祉図書館▽セルプ商品の展示など▽飲食店▽キッズルーム▽多目的ルーム―の必要性を明記。
整備にあたり「交通アクセスや駐車スペースの確保など県民の利便性の確保」、「災害時における福祉支援の充実」、「プライバシーへの最大限の配慮」―に留意するよう求めた。
現在の社会福祉会館はRC造4階地下1階建ての延べ約6024平方メートル、付属施設RC造2階建て864平方メートルなどからなる。馳浩知事は9月議会の代表質問への答弁で、検討委員会の意見を踏まえて現在地かそれ以外で建て替えるのかを判断するとしている。