横浜市道路局は、帷子川の横浜市管理区間で時間降雨量60_対応の河川整備に着手する。河川管理者を中心に流域全体で水害を軽減させる「流域治水プロジェクト」の対象河川で、下流区間を管理する神奈川県との協議がこのほどまとまったため、下流側について2024年度から複数年かけて浚渫工事を行う。
帷子川は、旭区若葉台に源流を持ち、横浜駅西口付近で分派しながら横浜港に流れる延長約17`の2級河川。このうち市は、大貫橋から中堀川合流点までの約6・17`を管理している。
工事の対象箇所は中堀川合流点(今川東町1466ノ30)〜旭区役所付近(鶴ケ峰2ノ38ノ1)の約1・4`。河川の幅員は下流側が約20b、上流側が約15bとなっている。時間降雨量60_に対応するため、既存の河床を1b程度掘り下げて、十分な河川断面を確保する。50_対応の整備が完了している中堀川合流点から上流に向かって順次施工する方針だ。
詳細設計と施工計画の作成はオリエンタルコンサルタンツ神奈川事務所(横浜市中区)が担当。
帷子川は21年度に策定した「流域治水プロジェクト」の対象河川。中堀川合流点から下流側の神奈川県の管理区間では時間降雨量80_の対応が完了しており、流域全体で治水効果を高める。また、帷子川はアユが遡上(そじょう)する河川であるため、アユの生態系にも配慮して魚道などの整備も視野に入れる。
提供:建通新聞社