新田八朗富山県知事と遠藤仁彦北陸地方整備局長との懇談会が12日、県庁で行われ、事前防災や各事業の着実な推進に向け連携していくことを確認した。
冒頭、遠藤局長が「国土強靱化の予算を活用して国や県、市町村が連携しながら事前防災を進めていくことが重要。整備局予算は2022年度2次補正を合わせ、4782億円を確保した。各事業を確実に執行することで早期に効果が発現でき、地域の安全・安心、活力、成長につながる。建設業では担い手確保が厳しい状況にあり、業界全体として働き方改革や生産性向上を図っている。県と連携して地域の建設業界が持続的に活動できるように進めていきたい」とあいさつ。新田知事は東海北陸自動車道の全線4車線化、利賀ダム建設などに触れ、「ウェルビーイング向上を目指しており、社会資本整備が県民の幸せの基盤である。安全・安心を支え、ウェルビーイングを高めていく上でも、引き続き社会資本整備に取り組んでいく」と述べた。
懇談では、整備局側が県内の直轄主要事業や予算を説明し、「利賀ダムは、ダム本体工事の実施手続きに入っている。国道8号入善黒部バイパスでは、今後5カ年程度で入善町椚山〜上野2・1キロの現道拡幅部開通を予定している。国道8号中島本郷立体は、23年度に用地買収に着手する」との見通しを示した。県側は、新田知事が「立山・黒部」世界文化遺産登録への支援を求めたほか、重点事項として▽補正予算による大胆な経済対策の実施▽県内道路整備の促進▽河川・砂防・海岸の整備促進▽伏木富山港の機能強化、伏木外港の岸壁等整備−などを要望した。