日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/10/11
【埼玉】大野元裕知事、病床算定の見直し要望
大野元裕知事は5日、これまでの新型コロナウイルス感染症対応を教訓とした病床制度の見直しを武見敬三厚生労働相に要望した。パンデミック時に基準病床数と必要病床数の加算などができる病床数の算定方法の導入を求めた。
現行の医療法では、基準病床数と将来の病床数の必要量が指定の二次医療圏ごとに算定されている。これらの数値を上回る新規の病床整備は原則できない。コロナ禍では急性期機能を担う医療機関が、一般病床を新型コロナの受け入れ病床に転用せざるを得なかった
知事は「救急など一般医療を圧迫することなく感染症患者の受け入れ病床を確保するため、基準病床数と必要病床数の加算を可能とするなど感染症対応を想定した病床制度とすること」を提案した。
加えて、圏域を越え高度で専門的な医療を提供する医療機関の病床整備を可能とするため、「特に配慮が必要な病床などの算定は、二次医療圏の考え方にとらわれない、都道府県知事の裁量による弾力的な制度運用を図ること」を要望した。