今後6年で174橋を補修 事業費は3億程度に平準化 唐津市は、橋梁(横断歩道橋)長寿命化修繕計画(個別施設計画)を改定した。2012年度に策定した同市橋梁長寿命化修繕計画を最新の点検結果を踏まえて見直したもので、適切に点検と補修を行い、橋梁および横断歩道橋の長寿命化と維持管理費の縮減および平準化を図る。23年度の橋梁長寿命化事業費として当初予算に3億2042万円を計上しており、34橋の補修や修繕を実施する予定。
唐津市が管理する橋長2b以上の橋梁は、23年3月現在で891橋あり、建設後50年が経過する橋梁は246橋で全体の約28%となる。20年後には553橋(約62%)となり、急速に高齢化橋が増加する。この状況を受け、市では13年度から橋梁の点検や修繕を効率的に推進。22年度に国土交通省の道路メンテナンス事業補助制度が創設されたことや最新の点検結果などを踏まえ、橋梁(横断歩道橋)長寿命化修繕計画(個別施設計画)を一部改定した。
最新の点検結果によると、管理橋全体の9割程度が「健全(道路橋の機能に支障が生じていない状態)」または「予防保全段階(道路橋の機能に支障は生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態)」と判定され、「早期措置段階(道路橋の機能に支障が生じている可能性があり、早期に措置を講ずるべき状態)」と診断された橋が40橋だった。「緊急措置段階(道路橋の機能に支障が生じている。または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態)」の橋梁は無かった。
この結果を基に市では今後6年間の第U期およびV期(23―28年度)に174橋、第W期(29―33年度)に194橋の補修を行う予定。各年度の橋梁数は23年度34橋、24年度22橋、25年度29橋、26年度38橋、27年度32橋、28年度19橋、29年度27橋、30年度37橋、31年度50橋、32年度50橋、33年度30橋で計画。事業費については各年度3億円程度に平準化する予定。
計画策定による効果は、今後50年間の事業費を比較すると、従来の対症療法型が約412億円に対し、同計画の実施による予防保全型が約132億円となり、コスト縮減効果は約280億円を見込んでいる。また、新技術の活用および集約化・撤去の縮減効果の検討により、更なるコスト縮減を図るとしている。