県木更津区画整理事務所は金田西特定土地区画整理事業の大型街区約6・7haについて、需要調査アンケートやサウンディング型市場調査を年度内に実施し、早ければ2024年度に民間開発事業者の公募を行う方針を示した。アンケートは、民間開発事業者、地域住民、海ほたるパーキングエリアと三井アウトレットパーク木更津の来訪者に対して実施。事業者の進出可能性や立地が求められる施設などを把握した上で、興味を示した事業者を対象に市場調査を行う。市場調査では、進出の可能性や条件、土地の用途や購入・賃借などの希望、必要面積、事業手法・スケジュールなどについて具体的な提案を受ける。
対象区域は、5街区約3・6ha、3街区の一部約2・3ha、4街区の一部約0・8ha。一部は民有地となっている。
県と木更津市が連携して15年12月に策定(18年11月改定)した「金田西地区(大型街区)まちづくりガイドライン」におけるDゾーンとCゾーンの各一部に該当する。
Dゾーンは、市街化区域、近隣商業地域で、建蔽率80%、容積率200%。国道409号、都市計画道路金田4号線、都市計画道路中野畑沢線、区画道路10―4号線、同8―2号線などで区画されている。
ガイドラインでは「対岸を含めた地域間交流機能ゾーン」と位置付け、東京湾の対岸や東地区との交流の場としてにぎわいを図ることができる機能に加え、地区住民の商業サービス機能として商業・業務施設、保育所、物流施設、地場産業の育成に寄与する物販店などの立地を想定した。
Cゾーンは、市街化区域、準工業地域、建蔽率60%、容積率200%。都市計画道路金田2号線、区画道路15―2号線、同12―1号線、同8―1号線、同10―4号線、同8―2号線などで区画されている。
ガイドラインにおいては「交通結節機能を生かした広域的多機能型交流拠点ゾーン」と定め、君津地域の振興や房総観光の拠点に寄与する観光機能、交通結節点としての利便性を生かした交流拠点となる機能、地域コミュニティなど各種交流サービスの充実を図る機能、乗り換え・交通結節としての充実が図られる機能の誘導を見込んだ。
乗り換え・交通結節としての充実が図られる機能に関しては、バスターミナル東側にパークアンドバスライドの機能充実を図る施設を配置するほか、体験型観光施設、地場産業の育成に寄与する物販店、宿泊施設、共同住宅、案内所、休憩施設、飲食店、自動車賃貸業(レンタカー)、駐車場、駐輪場、保育所、医療施設、福祉施設などを例示した。
「県単金田西地区整備業務委託(大型街区土地利用等検討業務」は、URリンケージが24年3月25日までの納期で担当している。
業務内容は、計画準備(現況把握・分析)、需要調査アンケート、サウンディング型市場調査、土地利用計画の検討、まちづくりガイドラインの改定、公募に向けた準備、関係機関等協議。
アンケートや市場調査の実施を支援するとともに、調査結果を踏まえて土地利用計画を検討し、まちづくりガイドライン改定の方向性を固め、事業者公募に向けた準備を行う。