県南部土木事務所は、栗東市小野地先で計画している新葉山川橋の修繕工事について、近く工事発注を行う考えで、最終調整を進めている。
主な工事内容は、老朽化による支承腐食対策として支承の更新及び主桁の補強工・張りコンクリート工など。工期は7ヵ月程度を見込んでおり、年度を跨ぎ7月頃の完成を目指す方針だ。
同橋は、建設から約50年以上経過していることから法令に従い過年度に安全調査を実施したところ、橋の各所で整備が必要なことが判明。17年度(平成29年度)に修繕に係る詳細設計を完了させ、橋台構造を逆T式橋台と想定したうえで工事を進めていこうとしたが、現地掘削の際、同橋台がコンクリート杭で構成された杭式橋台であったため、橋座拡幅工構造計算の再検討が必要となった。このことから、去る3月に再検討に係る修正設計業務を、橋梁コンサルタント(東京都中央区)に委託。その成果品の精査も整ったことから近く工事発注を行うこととなった模様。
新葉山川橋は、栗東市小野地先を通る県道上砥山上鈎線沿いに架かっており、67年(昭和42年)に供用開始した橋長13・9b・幅員13・5bの鋼橋。上部工形式は鋼橋単純H形鋼橋、下部工形式はコンクリート杭式橋台2基となっている。
同事務所では、11年度(平成23年度)から進めている橋梁長寿命化修繕計画に基づき、橋長15b以上を対象に損傷が大きくなってから対策を行う事後保全から、損傷が大きくなる前にきめ細やかな修繕を繰り返す予防保全を行っており、管轄エリア内の大半を予防保全に切り替えを終え、更なる維持管理コストの縮減、平準化、道路ネットワークの安全性・信頼性の確保等を目指す。
提供:滋賀産業新聞