県鳥取港湾事務所は2年目を迎えた鳥取港8号岸壁の増深事業について、約3億円の本体工と上部工の工事を発注する。今月中にも本庁に設計図書を送付することにしており、工事に向けた準備を本格化させている。
鳥取港千代地区にある8号岸壁は1987年(昭和62年)に完成。鳥取市に本社を置く三洋製紙が中心になって船舶を利用している。しかし、近年は輸送コスト削減のため船舶の大型化が進み、このままでは水深がマイナス5bと浅い8号岸壁の使用が困難になる。
このため、同事務所では昨年度から水深をマイナス6・5b程度にするための工事に入っており、全体の整備費は5億円余りを見込んでいる。今年度に発注する工事は、本体工が鋼矢板210枚と控鋼杭54本の設置。上部工のコンクリートが356立方bで、84b間を対象にした改良。工期は320日間で、9月県議会で繰越承認を得る。同事務所では設計書をまとめる作業に入っており、早ければ今月中旬にも工事の内容を本庁に送付する考え。
日刊建設工業新聞