県長浜土木事務所は、県道香花寺曽根線の長浜市落合町地先にある橋梁「弓削橋」について23年度、耐震化整備を行うか判断し施工計画を決定するための設計業務を10月にも委託する。コンサル担当が決まれば24年2月中にも設計業務をまとめ、予算や優先度から判断し耐震化整備を行う場合は24年度以降、整備計画を立てる。整備を行う場合は上部工・下部工いずれも対象となり、数ヵ年の施工計画となる見通し。
公告中で23年度委託(10月12日開札予定)する「香花寺曽根線(弓削橋)補助道路橋梁耐震補強設計業務」では、県道香花寺曽根線の長浜市落合町地先で一級河川・田川に65年に架橋された2径間単純RCT桁橋で橋長25・3㍍、全幅6・8㍍規模の橋梁「弓削橋」について、耐震補強設計および修繕設計を行う。レベル2地震動に対し落橋等の甚大な被害を防止し、橋として致命的な状態とならない性能を有するよう、橋梁の復元設計を行い、落橋防止システムや下部工補強などの耐震対策設計を行う。またパイルベント橋脚を有する当該橋梁にRC巻立だけでなく橋台が地震力をより多く負担する構造系の改良も模索する。委託期間は24年2月22日まで。
なお、同橋梁の基礎資料は近畿設計測量(大津市)が定期点検調書(22年10月19日実施)を作成。調書資料によると、橋梁の上部構造は主桁・横桁・床版ともに判定区分レベルⅠ、支承部もレベルⅠとなっているが、下部構造では橋脚のパイルベントに新たに生じたひび割れの進行が今後懸念され、予防保全の観点から補修が望ましい状態であるとして「健全度Ⅱ」の判定を受けている。
滋賀県道256号香花寺曽根線は、長浜市香花寺町を起点に同市曽根町に至る延長3・2㎞の一般県道。県長浜土木では、近く委託する業務で現況確認および耐震補強設計を行い、優先度が高いと判断されれば24年度以降の施工計画に組み込んでいきたい方針。下部工・上部工いずれも耐震補強を行うことが確定すれば数ヵ年かけて施工する考え。
提供:滋賀産業新聞