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　所沢市は、寿町内の国登録有形文化財「秋田家住宅」と周辺敷地の活用に向け、今後復元する歴史的建造物１棟の選定作業に注力する。年度内に完了する業務委託の成果を踏まえ、早期に結論を出す。
　復元の可能性があるのは「佐野屋商店」「灰屋呉服店（みせ）」「灰屋呉服店（すまい）」の３棟。地元権利者による敷地の共同化を受け解体された各棟の主要部材は、市が保管している。こうした部材を生かした復元を図る。
　基本方針上、復元は１棟を基本とし、部材の保存状態、活用方法、関係法規への対応などから総合的に対象を絞り込む。
　当初の佐野屋商店は土蔵造り。外観の価値を損なわない復元が求められる。内部は現代仕様も含めた整備も可能とみている。
　灰屋呉服店の「みせ」は、１階が大きく改造され復元が難しい状態。２階正面の出格子造りの復元、ほかは現代仕様による整備が可能としている。「すまい」は保管部材を組み立てれば、ほぼ解体当時の姿に復元可能という。
　文化財の秋田家住宅も全体的な経年劣化が進行しており、今後の公開・活用に向け、損傷修理、防災・安全確保工事を施す。
　事業全体の整備工事は24・25年度の基本・実施設計、26・27年度の施工を想定している。