守山市はこのほど、鰍fSユアサ(京都市南区)と本田技研工業梶i東京都港区)が計画している電気自動車(EV)向け及び産業用のリチウムイオン電池(LiB)開発合弁事業について、近く用地買収を本格化させ、25年度(令和7年度)までに用地買収・開発工事を完了させる考えを明らかにした。
開発工事発注時期は用地買収次第とのことから現在のところ未定。建築工事は26年度からを想定している。発注者は鰍fSユアサ及び本田技研工業鰍ニなることから、スケジュール変更する可能性も含めている。
市は、9月定例会に両社が進出する笠原地区の工業団地造成費として5000万円を、市土地開発公社に委託し用地買収等を行うために、債務負担行為で事業委託費107億5000万円(令和5年〜令和7年)を計上済み。
合弁事業を実施する会社名は鰍gonda・GS Yuasa EV Battery R&D。所在地は京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1。総投資額は、国の補助金を含め4300億円。資本金は20億円(出資比率は本田技研工業50%、GSユアサ50%)。27年に稼働開始し、30年までに年間生産規模を20ギガワットに引き上げる考えだ。蓄電池は経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」に位置付けられており、経済産業省は同社の工場建設に最大1587億円を助成する見通し。
滋賀県内には現在、GSユアサが栗東市と草津市に工場を有しており、人材確保の観点から両市に近い守山市で新工場の建設を決定した。関係者によると、生産量を確保するために守山市内の別の場所にも工場の整備を検討しているとのことから今後の動向が注目される。
提供:滋賀産業新聞