成田市は、10月に(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業の区画整理組合設立準備会を結成した後、公募型プロポーザルで事業協力者を募集し、年度内に選定する方針を示した。2026年度の区画整理組合設立を目指す。24日に、地権者などを対象とする説明会を市役所6階大会議室で開催した。構想段階の(仮称)吉倉駅、市道東町吉倉線、市道吉倉川栗2号線を中心に、良好な環境を有する住宅地として整備を図る。
(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業は、吉倉地先ほかの区域面積約45haで想定。東側に主要地方道成田松尾線と主要地方道成田小見川鹿島港線、北側に京成本線東成田線が接する。
土地利用計画図案によると、(仮称)吉倉駅の駅前に広場を設置し、周辺をもてなしゾーンとする。(仮称)吉倉駅の南西側に集合住宅および一戸建ての住宅が立ち並ぶ住宅ゾーンやゆとり住宅ゾーンを配置し、区域の西側および南側を一戸建ての住宅ゾーンとする。公園・緑地は7か所の設置を予定。そのほか、区画道路、変電施設などを設置する。
構想段階では、約75haを想定していたが、北側と南側合わせて約30haを削除。北側の削除理由は、成田国際空港への燃料パイプラインがある市道成田法ケ塚線、(仮称)吉倉駅の供用時期が不透明であることや、最大で18mの高低差などを考慮。南側は、地権者から、農業振興地域にあり今後も農業を継続していきたいといった要望や、空港建設時に移転してきた人が居住している状況に配慮した。
市道東町吉倉線は、国道51号と主要地方道成田小見川鹿島港線を結ぶ、総延長約3000mの計画。市道吉倉川栗2号線は、(仮称)吉倉駅の周辺と国際医療福祉大学成田病院を結ぶ、総延長約1000mの計画。成田国際空港のさらなる機能強化が完了する28年度までの供用開始を目指している。
2月に策定した都市計画マスタープランでは、成田国際空港のさらなる機能強化や国際医療福祉大学成田病院と連携した医療関連産業の集積などに伴う新たな開発需要や人口増加に対応するため、新たな都市機能や多様な住環境の整備を図ることとした。