新潟県議会9月定例会が26日開会し、花角英世知事は提案理由説明を行い、107億9082万5000円を追加する一般会計補正予算案など27議案を上程した。
この中で、花角知事は2022年8月の大雨により被災し、現在も一部区間で運休が続いているJR米坂線に関して「地域の大切な移動手段であるとともに、広域的なネットワークとしても重要な役割を担っていることから、早期の復旧が望まれる」と話した。その上で「復旧に当たっては鉄道事業者の責任でJR東日本が行うことが望ましいと考え、事業者の負担軽減等を国に要望した。8日には早期復旧に向けてJR東日本と沿線自治体等で構成する米坂線復旧検討会議が開催され、引き続き山形県等と連携しながら早期復旧を働き掛けていく」と決意を示した。
今夏の高温および干ばつへの対応では、「天水田や中小河川流域等の地域を中心に農作物等の被害を軽減するため、ポンプの借り上げ、消雪パイプ井戸を活用した地域の渇水対策等への支援を行っている」と説明。また、物価およびエネルギー価格高騰対策に触れ、設備投資や雇用に改善の動きがみられるとした上で、「緩やかに持ち直している状況だが、原材料やエネルギーの価格は依然として高い状況にあり企業収益にも影響がみられる」と危ぐ。「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録では、8月にユネスコ世界遺産委員会の諮問機関のイコモスによる現地調査が実施されたとし、「文化遺産としての価値について国際的な理解を得られるよう、国や佐渡市と連携し引き続き全力で取り組んでいく」との考えを強調した。