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滋賀産業新聞
2023/09/25

【滋賀】彦根市 エンタメ専門職大学の設置

 彦根市は、学校法人・吉田学園(吉田尚剛理事長・大阪市淀川区西中島3―12―19)が市内での開学を目指しているエンターテインメントに特化した専門職大学について、吉田学園側から27年度の開学に間に合うよう野瀬町地先の市の公共施設「ひこね市文化プラザ」の一部を校舎として賃借利用できないか検討したい意向が先ごろ示されたことを受け、23年度末に更新予定だった同施設の指定管理期間を24年度末まで延長する議案等を26日、9月市議会定例会に上程する方針。10月12日の最終日に可決されれば、延長期間中を利用して市と学園で、面積など文部科学省の専門職大学の許可を受けられるか調査し、方針を決めたい考え。開学を経て以降、当初のJR稲枝駅西側や別の場所に校舎等を建てるかは決まっていない。
 9月議会では、ひこね市文化プラザ(野瀬町187―4)の管理運営に関し、施設の在り方を含めた調査研究および賃借利用に係る諸課題の整理等を行うため、同センターおよびみずほ文化センター(田原町11)の指定管理期間を25年3月31日までの1年間延長する案と、24年度末までの期間延長に伴い限度額1億7508万8千円を追加する債務負担行為補正予算案を上程予定。なお指定管理者は潟Pイミックスパブリックビジネス(橋本鉄司代表取締役・東京都千代田区神田小川町1丁目2)。
 吉田学園が校舎としての活用検討を申し入れたのは、敷地面積4万2538平方b、総延面積1万3812・63平方b規模で3つのホール棟で構成する文化施設・ひこね市文化プラザの「メッセホール棟」で、3階建で延2848・88平方b。活用が決定した場合、市が1階管理事務室等を除く部分を貸し出し、学園側で改修を行う見通し。
 吉田学園が彦根市に設置を計画する「(仮称)AMGエンタテインメント専門職大学」は、映画とアニメ、俳優・声優の3つの専攻科がある専門職大学で、1学年100人、4学年で400名を想定。現段階で設置する校舎棟数や規模は不明。市と締結した協定では開設年度は27〜29年度とし「出来る限り早い開設を目指す」としている。
 市が3月に教育機関の誘致について同法人と基本合意書の締結に至った当初、設置場所として、JR琵琶湖線(東海道線)稲枝駅の西側の、都市計画道路の稲枝西口停車場線(事業中)と稲部彦富線(事業中)、市道彦富団地13号線(事業中)に面した約4fの民有地を提示したが、22年度に隣接する稲枝西口停車場線事業用地で行った文化財調査で設置予定地に続いている可能性がある遺構が見つかり、出土すれば文化財調査に想定以上の時間がかかり学園側が希望する27年度の開学に間に合わないとの予測が示されたことから、学園側が同地での開設は難しいとの認識を示し、市と代替地について協議してきた。
 吉田学園では代替地を含め設置用地が順調に決まれば学園側で25年度にも文部科学省へ専門職大学の認可申請を行い、26年度の設置認可を目指しながら、校舎を新築する必要があれば並行して造成工事や約1年半〜2ヵ年かけての学校施設建設工事を行い、早ければ27年度当初開学したい方針だ。

提供:滋賀産業新聞