高知県は9月15日、一般会計に31億3796万円を追加する9月補正予算案をまとめた。このうち投資的経費は25億9837万円で、当初からの累計は985億8365万円となり、前年同期と比べ1・8%の増となった。投資的経費の大半は国費の内示状況を踏まえた公共施設のインフラ整備に係る事業費の追加で、22億4009万円を投入する。
インフラ整備の内訳は河川事業が2億3104万円で下田川(高知市五台山)など7カ所で地震・津波対策を推進する。砂防事業には9933万円を盛り込み、いの町野久保地区など9カ所で砂防関係施設の整備を行う。都市計画事業は3億8721万円で高知市のはりまや町一宮線改良など6路線が対象。港湾事業に12億2115万円を計上して高知港など10カ所で三重防護の取り組みを加速するとともに、海岸事業に3億0135万円を充て、宇佐漁港海岸など4海岸の耐震補強を実施する。
その他の事業では、国際チャーター便入国手続き円滑化事業費補助金に1億5900万円を投じ、出入国審査に必要な仮設施設の設置・運営経費を支援する。当面は仮設施設の拡充などで対応し、2025年の大阪・関西万博以降から恒久的な施設の整備に切り替える方針。
県西部地域唯一の公認陸上競技場となっている宿毛市総合運動公園陸上競技場の公認継続に向け、設計委託費補助金に513万円、甫喜ケ峰風力発電所の廃止に伴う風車発電機の撤去工事費に9075万円、酒米用精米設備等整備業補助金に1億円を計上した。
県議会9月定例会は21日に開会し、10月13日までの会期でこれらの予算を審議する。
提供:建通新聞社