京都市は21日、外郭団体17団体の令和5年度経営計画を公表した。
京都市土地開発公社は、令和3年度事業実績として、芸術大学移転整備事業用地約19uを京都市に売却し、約500万円の簿価を縮減した。
京都市の買戻しのほか、公社から京都市以外の者への直接売却を積極的に進めた結果、令和3年度末の保有地簿価額は約49億円となり、令和9年度の解散に向けた方針を定めた平成24年度末時点の約187億円に比べ、約138億円の減となった。
令和5年度の目標は「保有地を解消するまでの間、公社の管理経費を賄うため、当面処分予定のない保有地については引き続き駐車場等の敷地として計画的に貸付けを行うなど、保有地の有効活用を図る」とした。
京都市住宅供給公社は、令和5年度の目標として、〈若者・子育て世帯の市内定住促進を目的とした新規事業の実施〉において「既存住宅の流通促進による『若者・子育て世帯の市内定住促進』の事業化など、京都市が直接関与することができない課題や民間の市場原理だけでは上手く機能していない課題について、京都市の住宅政策の実施機関として期待されている役割を果たす新規事業を実施・展開していく」とした。
〈公社所有賃貸住宅の入居率の改善・向上〉においては「樫原賃貸住宅について若年・子育て世帯、留学生向けに住戸内整備を行い、入居率回復を図る。ジュネット京都・久我の杜は高齢者の暮らしとすまいのニーズを改めて確認したうえで、適切な対策を講じていく」とした。
〈ラクセーヌ専門店の収益力向上〉は「コロナ禍で休止していたラクセーヌ専門店開業40周年リニューアル事業を令和4年度から再開しており、5年8月にはリニューアル工事に着手。同年12月のオープンを目指す(工事期間は全館休業)」とした。
公益財団法人京都市景観・まちづくりセンターは、京町家の保全継承支援について「大型町家や空き家等の活用のため、市の企業誘致部門とも連携し、担い手となる入居者や事業者の開拓、所有者や活用希望者へのコンサルティングの充実、支援に入る専門家の育成やマッチング機能の構築を進める。また新規事業の歴史的建造物利活用事業を実施し、大型町家の管理とサブリースに団体として初めて取り組む」とした。京町家の保全・継承支援件数の令和5年度目標は170件。
京都醍醐センター鰍ヘ、〈安心・安全で快適な施設の運営〉について「長寿命化工事等の継続実施として、安心・安全で省エネ効率等の高い施設管理に向け、市施設の空調設備の更新(CO2排出量3割削減)を進めるとともに、外壁打診調査の結果を踏まえた不健全箇所の改修や屋上防水改修を進める」とした。