建通新聞社
2023/09/21
【大阪】大阪府 布施・城東工科高校を統合再編
大阪府は、布施工科高校(東大阪市宝持3ノ7ノ5)と城東工科高校(同市西鴻池町2ノ5ノ33)を統合し、新たな工業系高校を2025年度に開校する。新校は現在の城東工科高校の敷地と校舎を使用する。このほど開かれた大阪府教育委員会会議で、府立高等学校再編整備計画に基づく本年度の実施対象校案が審議された。今後9月議会で議論され、11月に行われる教育委員会会議で決定する方針。
少子化などによって中学校卒業者が減少傾向にあり、布施工科高校は6年連続、城東工科高校は3年連続で定員割れ。再編整備の対象校となった。
再編では、長期企業実習やグローバル社会にも対応できる人材の育成など、両校の特色ある取り組みを発展させる形で統合整備し、教育内容の充実を図る。統合先となる城東工科高校校舎の改修などについては、教育内容を考慮した上で検討する。
布施工科高校の規模は鉄筋コンクリート造4階建て他、延べ2万3108・28平方b。敷地面積は3万8727平方bで、23年度時点の生徒数は430人。城東工科高校の規模は鉄筋コンクリート造4階建て他、延べ2万1573・02平方bで、23年度時点の生徒数は439人。
〜西野田工科高校は機能統合〜
この他、4年連続定員割れとなっている西野田工科高校(大阪市福島区大開2ノ17ノ62)は今宮工科高校(同市西成区出城1ノ1ノ6)に機能統合する。西野田工科高校の「工業デザイン系」と「教養系列 くらしの機械・電気系列 生活デザイン系列」を今宮工科高校に継承し、発展させる。統合先の今宮工科高校校舎の新築や増築などは行わない。
西野田工科高校の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ2万6588・60平方b。敷地面積は1万7620平方bで、生徒数は23年度時点で全日制・定時制合わせて396人。今宮工科高校の規模は鉄筋コンクリート造4階建て他、延べ2万1697・54平方b。生徒数は全日制・定時制合わせて594人。
閉校する布施工科高校と西野田工科高校の活用については、今後検討する。閉校時期はいずれも27年3月31日。布施工科高校・城東工科高校・西野田工科高校の3校は24年度から入学者の募集を停止する。
府は28年度をめどに、工業系高校を現在の13校から9校とする計画。また、今後も3年連続して志願者が定員に満たない工業系高校については在り方を検討する方針だ。
大阪府教育庁では、小中学生とその保護者などに工業系高校の魅力やものづくりの魅力を発信するために、工業系高校生が中心となり商業施設などで、小中学生を対象としたものづくりワークショップを開催している他、パンフレットなどを作成している。