県甲賀農業農村振興事務所は、農林水産省農村振興局が推進している県営中山間地域総合整備事業(甲賀市では土地改良及び市単独補助事業)において、甲賀市信楽町杉山地区の4fを対象に暗渠排水工事を計画。これに係る実施設計業務の担当を金城測量設計に決め、年度内にまとめる方針。その後、24年度から本格的に工事を進めていきたい考えだ。
同地区の受益面積14・1fのうち、4fを対象に管径75〜100_規模の暗渠排水工事を行うもの。同工事により、営農効率や営農意欲を向上させ持続可能な営農基盤の構築を目指す。また、22年度にはほ場整備、積算の見直し等により一部農地区画での変更作業が進められ、当初予定では23年までの事業スケジュールであったが変更作業の関係もあり25年まで延長する可能性も浮上している。変更作業の設計については、キタイ設計(近江八幡市)が担当。
同事業は、中山間地域の特色を活かした営農を確立するため、農業生産を支える水路やほ場等の農業生産基盤と生産・販売施設等の一体的な整備を推進していく。中山間地域では、人口減少や高齢化が平地より進行し深刻な状況にある一方で、農地面積や農業生産額は全体の4割を占めている。中には土地利用型農業を行う地域もあれば、地域の特色を活かした営農を行う地域もあり、そのような地域において持続可能で魅力のある農業・農村を創造していく必要があることから、平地に比べて整備が遅れている中山間地域の農地、農業水利施設、農道等の生活基盤の総合的な整備とともに、生産・販売施設等の一体的な整備を通じて▽高収益作物の導入拡大や農産物の高付価値化等による農業者の所得確保▽耕作の維持が難しい農地や老朽化した水利施設等の生産基盤の保全・再編利用▽地域の特色ある農業の展開を基軸とした地域の活性化の取り組みによる新たな就業機会の創出等を図っていく。
提供:滋賀産業新聞