県は12日、台風7号被害の復旧対策を盛り込んだ総額341億7700万円の9月補正予算案を発表した。うち復旧・復興対策は331億1800万円。風水害対策としては、これまで最大だった「昭和62年台風19号」被害の235億円を上回って過去最大に膨らんだ。
9月補正案は19日開会の9月定例会(〜10月13日)に提出する。
復旧・復興対策の内訳は、河川や砂防、道路など公共土木施設の建設災害復旧費171億円を積み上げたほか、樹木伐採・河道掘削緊急対策に2億円、治山施設災害関連事業費(北村、姫路、落岩地区)に5億3000万円、災害関連緊急砂防事業(福地谷川)に1億8000万円を補正。
農林畜産関連は、耕地災害復旧に55億円、林道施設災害に40億5800万円を計上した。また、自然公園は中国自然歩道の雨滝と鷲峰山の復旧に7500万円、発電施設は佐治発電所の機器復旧に8億8000万円(〜26年度まで継続費)を見込んだ。
このほか、今後発生する台風被害に備えて土木・農林施設の復旧特別枠50億円を確保し、被災時の迅速な対応につなげる。
復旧対策以外の一般事業の補正は、倉吉市の工業団地造成支援に6100万円、鳥取県中小企業団体中央会の新館整備支援に4300万円などを盛り込んだ。これら補正後の一般会計総額は4077億2200万円となる。
日刊建設工業新聞