島嶼防衛の要となる離島の自衛隊施設。各離島での整備状況等について13日、県議会で質疑が交わされた。防衛省では南西地域の輸送・補給基盤の強化を図るため、古仁屋港(瀬戸内町)周辺を対象に調査。測量や環境等の調査、配置検討を行い今後、結果を踏まえて具体的な整備計画を策定する。現状では係留岸壁、燃料タンク、倉庫、コンテナヤードなどを想定。伊藤浩樹議員(自民党、出水市区)の代表質問に長島和広総括危機管理防災監(兼)局長が状況を説明した。
本県には、奄美大島に陸上自衛隊の奄美駐屯地や瀬戸内分屯地を設置したほか、馬毛島(西之表市)では自衛隊基地とアメリカ海軍の艦載機離発着訓練等を行う施設、種子島でも後方施設の整備が進んでいる。
周辺国による動きが活発化する中で、本土と奄美大島や沖縄本島、石垣島、宮古島などへの自衛隊基地に円滑な輸送を行うため、輸送・補給基盤の強化、機動展開能力を構築する基盤整備を行う必要があり、古仁屋港が候補地となった。
適地調査の第1弾は、陸上と海上でのボーリング調査や解析、地形や水深等の測量で、地域概況の把握、現況調査、環境影響評価(予測条件設定、予測・評価、環境保全措置の検討)も委託予定。配置検討も行い、結果を踏まえ整備計画の策定を行う。
また、馬毛島基地の整備に伴う状況は、塩田康一知事が「工事関係者が8月末時点で種子島に1120人、馬毛島には400人が滞在。仮設住宅は7月末までに340室を建設し10月ごろまでに約570室の建設が行われる」と答えた。