横浜市は、金沢産業振興センター内に給食工場を民設民営方式で整備する。給食事業者を選定する公募型プロポーザルの手続きを開始した。参加意向申出書を9月22日まで、提案書を10月18日〜11月17日に受け付ける。12月に事業候補者を決定。2024年4月に事業用定期借地権設定契約を締結して市有地を貸し付ける。選定された事業者は、施工者を決めた上で、24〜25年度に給食工場を整備、26〜40年度に給食調理・配送を行う。
市は、26年度から中学校の生徒全員にデリバリー方式で給食を提供するとしている。現在3万3000食を提供しているが、全生徒・全教員数は約8万3000人で同数の給食を調理する体制の確保が課題だった。
これまでに3回のサウンディング調査を実施。新たに給食工場を整備して、給食事業に参入する意欲がある企業がいることを確認した。26年度の全員給食実現に向け、整備期間が短くなるとともに財政的負担も少ない民設民営方式での工場新設を決定した。
給食工場を整備するのは、金沢区福浦1ノ5ノ2の敷地1万6205平方b。用途地域は工業地域で、建ぺい率が60%、容積率が200%。
工場は1日当たり最大3万食程度を供給する能力を有するとともに、1日あたり1620食程度のアレルギー代替食を調理できるといった条件を満たすものとする。
新たな給食工場は、市の中学校給食事業推進拠点に位置付ける。アレルギー代替食の研究や、献立を試作するなど、中学校給食の質を高めるために活用することを想定している。
今回、給食工場を民設民営で整備し、40年度まで給食調理と配送業務を委託する事業者の募集と併せて、26〜30年度の給食調理・配送を担う事業者も募集する。
事業者を複数選定し、所有する既存の工場を活用するか、市内に新たに工場を建設するかして、5万3000食を提供する。市内に新設する場合は評価点の加点を受けられる。
提供:建通新聞社