真庭市は、「北町公園基本構想・計画」を策定した。6月にはパブリックコメントを実施するなどして、市民らの意見を踏まえこのほど成案とした。
現在の同公園は体育館や武道場をはじめ、広場や児童福祉施設である「くせ活き生きサロン」などが併設しており、子どもから大人まで多くの市民が日常的に利用していたが、施設の老朽化、避難所として必要な耐震性の確保、バリアフリー化などの課題も多く、再整備を検討していた。今後のあり方について、学識者を含めた「北町公園のあり方検討委員会」により整備理念・機能などを検討。インクルーシブ(共生)の理念を土台に3つのキーワード「スポーティ/アクティビティ(さまざまな運動や活動があふれたみんなの公園)」「防災/安心(平時も災害時も地域住民を守る、安心して利用できるみんなの公園)」「自然/環境(自然の移ろい・美しさを感じられ、環境への学びのあるみんなの公園)」を抽出し、「寄りたくなる・集いたくなる・誰かに会える・誰も取り残さない公園」を基本コンセプトとして、地域生活に根付いた公園づくりを目指す。
施設整備計画によると、同公園をスポーティエリア、多目的活用エリア、子育て・まなびエリアの3つに分割。スポーティエリアでは、新体育館(約2880平方b、アリーナ機能・防災機能)を配置し、雨天でのイベント利用や災害時にも使用できる「おおやねひろば(屋根付き広場)」や「うんどうひろば」を整備する。多目的活用エリアは、多様な子どもの遊び場として「おかのひろば」やオープンテラスなどを配備する。子育て・まなびエリアは、CRED(真庭市)が新設する民間認定こども園(仮称・星のこども園、鉄骨造2階建て延べ約1300平方b、施工=梶岡建設・鳥越工業JV)の他、「こどものにわ」「まなびのもり」「もくいくひろば」など既存樹木を極力残し、環境へのまなびがあるエリアとして整備する。
また、避難所機能や資機材の備蓄、非常用電源・給排水設備の整備などライフラインを確保し防災機能の充実を図るとともに、真庭市の豊富な資源の有効利用や木質バイオマスによる熱源システム、省エネ技術「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」導入なども検討している。
基本構想・計画策定は東畑建築事務所(本社オフィス大阪、大阪市中央区)が担当。今後は基本設計・実施設計・建設工事と順次進めていくとしているが具体的な設計の委託時期、工事の発注時期などは現時点で未定となっている。
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提供:建通新聞社」