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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/09/11

【群馬】第51回県公共事業再評価委員会で4事業審議

第51回県公共事業再評価委員会が8日に開かれ、県3事業と太田市の1事業を審議した。審議は県事業が◇事業間連携砂防等事業(地すべり)中関地区(安中市)◇事業間連携砂防等事業(地すべり)生須地区(中之条町)◇農山漁村地域整備交付金事業(森林基幹道開設)ほか吾嬬山線(中之条町、長野原町、東吾妻町)−の3件。太田市は尾島東部地区の土地区画整理事業が対象だった。いずれの事業も継続に向け、同委員会の意見を参考に協議を進める。
安中市中関地区は事業関連携砂防等事業として、地すべり防止区域内の人家12戸や市道を守り、また、秋間川の河道閉寒を防止するため、地すべり対策工事を実施している。事業採択時は2023年度までを事業期間とし事業費3億4400万円を見込んでいた。しかし、地すべりの活動範囲拡大により対策費が増額したため事業費を4億8000万円とし、事業期間を25年度までとする方針を示している。全体計画は用地買収2147u、集水井工2基、横ボーリング工2845m50本、水路工734・4mとなる。22年度までの進捗は事業費ベースで4億1500万円、進捗率86・5%。用地買収は全体の94・4%まで進捗しており2027u完了している。また、横ボーリング工は600m10本(同21・1%)、水路工が481・2m(同64・7%)まで進んでおり、引き続き早期整備に向けた事業を行っていく。なお、集水井工2基は整備が終了している。
中之条町生須地区の事業関連携砂防等事業では、生須地すべり防止区域において全体の安全度を高め、地すべり災害の発生およびそれに伴う白砂川の河道閉寒から、人家や要配慮者施設、避難所などの倒壊や浸水、市道の寸断等のリスクを軽減するため、末端のブロックにおいて集水井工や横ボーリング工、アンカー工といった土砂地すべり対策工事を実施するもの。22年度末までの進捗率は事業費ベースで65・9%となる。計画当初は事業期間を19年度から24年度としていたものの、地すべり活動が進行したことで改めて測量を行ったほか、町道への交通規制に対する配慮などから26年度までスケジュールを変更する。一方で、工事内容を見直したことに伴い事業費を当初の10億6000万円から8億5000万円へ減額している。用地買収、集水井工、横ボーリング工、法枠工、頭部排水土工は22年度末までに全て完了。アンカー工のみが42・9%の進捗率となっている。
林道吾嬬山線は、中之条町下沢渡〜入山を幅員5m、延長4万5880mで整備を行うもの。法面保護工の工法変更および労務単価の上昇などに伴い、全体事業費を1億9800万円増額し102億4400万円とする。22年度末までの事業進捗は、事業費ベースで75億600万円、進捗率は73・7%。整備済みの延長は3万1619mで68・9%となる。なお、事業期間の延長などは行わない。
尾島東部地区の区画整理事業は全体面積45・9ha、要建物移転戸数103戸、道路延長1万2217mを内容としている。移転補償に係る手続きに5年間の不測期間を要していることから全体的なスケジュールを見直し、事業期間を33年度まで延長。建築資材や労務費の上昇から事業費も64億7000万円と2億5000万円増とする。事業進捗は、22年度末時点で事業費ベースが38億3400万円(進捗率59・2%)、移転戸数67戸(同67・7%)、道路工事延長6234m(同51%)となっている。