県と県内25市町村、民間が運営し、生活排水処理事業の自治体事務を補完する新会社の設立に関し、民間事業者(パートナー事業者)選定の公募型プロポーザルが行われ、日水コン・秋田銀行・友愛ビルサービスグループに決定した。10月下旬に株主間協定を締結、11月頃に官民出資会社を設立し、プレサービスを開始する予定。
本県の下水道事業では、人口減少などで自治体の技術職員が減少している「人の課題」、市町村管理の管渠(合計約4,600km)が改築・更新時期のピークを迎える「モノの課題」、使用水量や汚水処理量の減により使用料収入が減少している「カネの課題」という3つの課題を抱えている。加えて、カーボンニュートラルや激甚化する災害への対応も必要となっている。
事業ではこれら課題の解決を図るため、生活排水処理事業等の事務を補完する業務執行体制を県、県内25市町村、パートナー事業者(民間)が連携して構築。技術職員が不足し、管渠施設などのメンテナンスが困難な自治体の状況を踏まえ、官民がオール秋田で連携・対応する。出資する新会社では、施設の点検や改築・修繕に関するマネジメント計画の作成、発注者支援、市町村職員や地域企業の技術力向上に向けた支援などを行う。資本金は1億円(出資構成:県18.21%、市町村計32.79%、パートナー事業者49%)。
パートナー事業者は今年3月に公募型プロポーザル方式で選定を開始、日水コンのグループだけが参加表明と提案書を提出した。今月5日にパートナー事業者を選定する第3回選定委員会を開き、提案内容を12項目150点満点で審査。同グループの提案を134.5点とし、事業者として選定した。
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秋田建設工業新聞社