県湖北農業農村振興事務所は、管内の土地改良事業において、23年度の新たな事業採択に向け、早崎内湖東部地区(長浜市早崎町他)における「農村防災事業(湛水防除事業)」の準備を進めている。総事業費は約1億2100万円で、事業年度は23〜25年度の3ヵ年。事業実施に係る手続きが順調にいけば湖北農振から12月にも詳細設計が発注され24年度第1四半期にも完了した後、24年度第2四半期をメドにゲート施設更新の初弾工事を発注・着工、25年度に最終工区を発注し2ヵ年の工事施工で完了となる見通しだ。
早崎町他地区の水田計35・0fの用排水施設を対象とした農村防災事業(湛水防除事業)の事業計画では、63〜70年の早崎内湖地区干拓事業において湛水防除を目的に整備された排水機および南北承水路の、地区内の排水と干拓地の用水を担うゲート施設の老朽化が進んでいるため、ゲート施設の更新整備を実施し、農地等への湛水被害を防ぐ。
10月4日まで縦覧・同月19日まで審査請求を受け付ける土地改良法に基づく手続きが順調にいけば、11月にも事業実施を確定させ県営事業として新規採択、年内にも湖北農振から詳細設計や必要な業務を発注する意向。詳細設計が24年度第1四半期中にも順調に完了すれば同年度第2四半期にも初弾工事を発注・着工し、25年度までの3ヵ年で進めたい計画だ。
事業の対象となるのは、長浜市早崎町地先の受益面積35・0fとなる「早崎内湖東部地区入江」の南および北承水路に設置されている、鋼製スライドゲート施設6ヵ所。各施設の概要は、▽1ゲート(B700×H700、スピンドル式・水平ハンドル)、▽6ゲート(B3600×H2250、手動ラック式)▽7ゲート(B1500×H1500、スピンドル式・鉛直ハンドル)、▽8ゲート(B1800×H1200、スピンドル式・鉛直ハンドル)、▽10ゲート(B1300×H1300、スピンドル式・鉛直ハンドル)、▽15ゲート(B3700か×2300・手動ラック式)―。それぞれ更新整備を行い、耐水性の向上を図る。
事業費は、ゲート施設更新に係る工事費7600万円に、測量試験費4000万円等を加え総額1億2100万円を試算。なお、事業計画素案は早崎内湖土地改良区がキタイ設計(近江八幡市)に委託し策定。
提供:滋賀産業新聞