由利本荘市は、国の鳥海ダム建設に伴い検討している法体園地再整備計画に関し、同地でビジターセンターの建設やキャンプ場の再造成を計画している。7日の一般質問で湊貴信市長が明らかにした。施設建設や再造成により、鳥海ダム湖や周辺の豊かな自然環境を活用した多彩なアクティビティの拠点として、法体園地を活用したい考え。再整備計画策定業務を受託しているネイチュアエンタープライズが、予定していた現地調査をすべて終えたことも報告された。
法体園地は、日本の滝百選に選定されている「法体の滝」周辺約17,000uの園地で、キャンプ場や吊り橋が整備されている。事業は、国が建設を進めている鳥海ダム建設に伴う周辺エリアの観光拠点整備を行い、ダム上流に位置する法体園地の機能強化と魅力向上を行うもの。
同地には現在、県が所有・管理するキャンプ場炊事場、トイレ2カ所、東屋3カ所、ロッジ1棟などの施設がある。由利本荘市観光振興課は同施設の所管を市に移し、新設や改修を実施したい考え。このほか、鳥海山の登山や自然学習、パドルスポーツ、サイクリングなどのアクティビティに最適な立地を生かすため、ビジターセンター建設やキャンプ場の再造成も進める方針。
今年度は、10月末までネイチュアエンタープライズが再整備計画業務をまとめ、年度内に公表する予定。来年度は、鳥海ダム工事事務所や県との協議を実施し、施設の移管や整備規模を検討していく方針。なお、施設整備は、ダム建設を待たずに着手する可能性もある。
提供:秋田建設工業新聞社