建通新聞社
2023/09/06
【大阪】空飛ぶクルマを活用した実証実験 9件を選定
大阪府は、空飛ぶクルマを活用した実証実験を募集し、9件を補助金交付事業に決定した。2023年度から、兵庫県域にまたがる事業や大阪市域を含む事業については、兵庫県・大阪市からも補助を受けることが可能となり、選定された9件全てがその対象となる。府の担当者は、「兵庫県と連携し補助する事業は4件もある。本年度からの自治体間の連携強化を踏まえて提案する事業者が多かった」との見方を示した。交付決定金額は総額3923万7225円。実施期間は24年3月31日まで。
オリックスが代表事業者を務める「大阪市内中心部における空飛ぶクルマの離発着場利活用に向けた可能性調査3・0」では、都市型航空交通サービスの実現を目指し、地上ポートにおける旅客取り扱い施設や旅客動線についてトレーラーボックスを用いた実証実験と実地調査を行う。
23年度は、旅客取り扱い施設として使用を想定しているトレーラーボックスを大阪市内のポートに設置し、費用や整備期間などを確認。トレーラーボックスでの旅客ハンドリングの可否を検証し、課題抽出を行う。
25年大阪・関西万博開催時では市内の離発着場の提供を行い、26年度以降、関西エリアにおける複数の離発着場拠点を提供するとしている。
この他、▽三井物産「エアモビリティ統合運航管理プラットフォーム事業」▽エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン「大阪・兵庫での空飛ぶクルマの航空医療分野の活用検討」▽丸紅「空飛ぶクルマの運行実現に向けた事業性評価・検証〜みんなで成功させよう!空飛ぶクルマの世界in関西エリア〜」▽日本気象「ドップラーライダーによる上空風況監視と高精度気象予報モデル構築」▽SkyDrive「大阪・関西万博の運航ルートを想定した気象分析」▽Osaka Metro「Osaka Metroの駅および関連施設と統合された空飛ぶクルマの離発着場に関する調査」▽住友商事「空飛ぶクルマ試験飛行のリアルタイム監視および出前授業・試験飛行見学会の開催」▽丸紅エアロスペース「大阪における空飛ぶクルマ社会実装に向けた実証実験」―が選定された。