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建通新聞社
2023/09/07

【大阪】大戸川ダム 24〜25年度に実施設計 

 国土交通省近畿地方整備局は、大津市で大戸川ダムの整備を計画している。2025年度にかけてダム本体の設計や県道の付け替えと工事用道路の設計、環境調査などを実施する予定。工事用道路の着工から事業完了までに8年の期間を設定しており、33年度の完了を目指す。ダム本体の概略設計を9月29日まで、地質調査のとりまとめとダム本体の地質解析を24年1月31日までの納期で、それぞれニュージェック(大阪市北区)が進めている。
 このほど開かれた淀川水系ダム事業費等監理委員会の資料によると、16年8月にダム事業の検証における対応方針が決定。その中で、事業の継続と事業費、工期が決まった。
〜工事用道路は23年度に概略設計〜
 23年度は、ダム本体のボーリング調査や貯水池周辺の地質調査、ダムの概略設計、環境調査、付け替え道路の詳細設計、工事用道路の概略設計に取り組む。
 ダム本体の概略設計では、22年度に非常用洪水吐に鋼製ゲートがある構造から、自由越流によるゲートレス構造に見直した。23年度はダム本体の構造と転流工・施工設備などの仮整備、施工計画について検討。24〜25年度で水理模型実験と堤体や設備などの実施設計を行う。
 またダム本体の地質調査では、22年度に26本のボーリング調査を実施。23年度は実施設計に必要な24本の調査を行う。
 貯水池周辺の地質調査では、22年度に湛水の影響を受ける可能性のある斜面について地表調査を実施し、詳細に調査すべき斜面として5カ所を抽出した。23年度は5カ所においてボーリング調査と安定解析を実施し、対策を検討する予定。
 今後は地質・土質調査を24年度中に終える見込み。工事用道路は23年度に概略設計、24〜25年度に実施設計を行う。環境調査については、25年度までに実施する計画だ。
〜総事業費は約1163億円〜
 建設地は、大津市上田上牧町〜上田上桐生町。流水型の重力式コンクリートダムで、高さ約67・5b、総貯水容量は2210万立方bとなる計画だ。全体事業費は約1163億円を見込む。
 現在、ダムサイト左岸側のボーリング調査3件、ダム貯水池のボーリング調査1件の手続きを進めている。9月29日に開札する。