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建設新聞社
2023/09/06

【東北・青森】プロポで鹿島を選定/浅瀬石川二期 ECIの統合頭首工

 東北農政局は、浅瀬石川二期農業水利事業のうち浅瀬石川統合頭首工を技術提案・交渉(ECI)方式(技術協力・施工タイプ)で整備するため、技術協力業務と建設工事を担当する建設会社に鹿島を選定した。
 WTO対象公募型プロポーザル方式で同社を選定した後、8月24日に技術協力業務の見積もり合わせを行い、1810万円で決めた。同局にとって4件目のECI案件。
 青森県黒石市浅瀬石字川原田地内(左岸)および石名坂字村ヨリ西地内(右岸)の浅瀬石川に整備する統合頭首工は、既設の浅瀬石川第一頭首工の45b上流に構築する。フローティングタイプの全可動堰で、堰長46・8b、堰高1・5b。最大取水量は12・7立方b/秒。洪水吐は軸ねじり式トルク軸形鋼製起伏ゲート(幅15b×高さ1・5b)2門。土砂吐は起伏ゲート付2段ローラゲート(幅10・5b×高さ2・11b)1門。取水口は鋼製ローラゲート(幅2・2b×高さ2・1b)3門。
 技術協力業務は2カ年をかけ、現地調査、資料検討、設計などを実施。履行期限は2025年3月21日。ともに設計に取り組むコンサルタントは「浅瀬石川統合頭首工総合技術業務」を受注した内外エンジニアリングとなる。
 建設工事は8カ年を見込み、頭首工、堤体サイフォン(既存補修)、既存第一頭首工撤去、仮設工事を行う。ゲート設備と電気設備など施設機械工事および管理棟建築工事は除く。工期は33年3月ごろまで。おおむね6年で新設し、2年で既存撤去を行う。なお、ゲート製作・据付工事は25年度にも発注する。建設工事の参考規模は約33億5000万円(22年度単価)としている。
 岩木川支川浅瀬石川沿いに広がる浅瀬石川二期地区は、受益面積7839fで、浅瀬石川土地改良区が所管する農業地帯。施設統廃合を伴う用水再編と、劣化した施設の改修に取り組んでいる。事業期間は21〜36年度。事業費は約410億円。統合頭首工は、黒石市の第一頭首工と、下流で田舎館村にある第二頭首工を機能統合する施設。

 提供:建設新聞社