県土整備部が「9月補正」に要求する23年度繰越額は総額200億円を上回る規模となりそうだ。うち7月の大雨と8月の台風7号被害の本格復旧費は160億円超。繰り越し措置後、早ければ年内にも翌債工事として発注される見通し。
同部各事業課は、繰越額の最終調整に入っており、近く予算概要をまとめる。
近年、同部は年度内完成が見込めなくなった事業を9月補正の早い段階で見極め。補正後、早いものは年内発注に持ち込んで「発注の平準化」につなげてきた。
今年度は当初予算の通常の繰越額54億円を洗い出したところ、災害復旧費が大きくかぶさってきた。
災害復旧費関連を除いた補助、交付金の通常の繰越額は▼道路29億円▼河川4億8000万円▼砂防12億6000万円▼港湾8億1000万円―。
主なカ所は、国道313号倉吉道路(倉吉市)や河川の水貫川排水機場上屋(米子市)、砂防は見生寺谷川(鳥取市青谷町紙屋)、足谷川(伯耆町谷川)などを翌債工事に組み入れる。
また、7月の大雨と台風7号被害対応は、建設災害復旧費160億円をはじめ関連事業費を全額繰り越し措置する。
日刊建設工業新聞