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建通新聞社(中部)
2023/09/05

【愛知】愛知県 入札参加資格審査 CCUSを加点

愛知県は9月1日、2024・25年度の建設工事の入札参加資格審査で、建設工事請負業者の資格を定める「総合点数」の算定基礎となる成績評価点数の項目に、新たに「建設キャリアップシステム(CCUS)の登録状況」(以下、CCUS登録状況)を加える予定を明らかにした。さらに、その成績評価点数の評価項目の一つである「社会的取組評価点数」の評価項目に「障害者就労施設等からの調達実績」と「愛知県休み方改革マイスター企業の認定」の2項目を追加。これら3項目を新たに追加して、新年度の入札参加資格申請を迎える。
 24・25年度の入札参加資格審査(建設工事)は、例年通り24年1月に受け付けを開始する予定。今回の項目追加は、この入札参加資格申請に向けて、事前に主な改正内容を告知した形だ。この新項目追加を含めた総合点数の算定方法の詳細は、12月に公表を予定する申請要領に明記する。
 県の総合点数は、経営事項評価点数と成績評価点数を合計した数値。このうち成績評価点数は、工事成績評定点数、優良工事表彰点数、地域貢献点数、社会的取組評価点数(8項目)の4項目を合計した数値から指名停止等経歴点数を減算した数値となっている。
 「CCUS登録状況」は、工事成績評定点数などの4項目と同等の5番目の項目として新たに追加。条件はCCUS事業者登録をしていることとし、10点の加点を予定している。
 「障害者就労施設等からの調達実績」と「愛知県休み方改革マイスター企業の認定」は、社会的取組評価点数の新たな評価項目として追加。「愛知県公契約条例」に基づき、事業者の社会的価値の実現に貢献する取り組みを評価するという観点から対象として加えた。これにより、社会的取組評価点数の評価項目は、現行の8項目から10項目となる。
 「障害者就労施設等からの調達実績」は、県福祉局障害福祉課で、障害者就労施設等からの調達実績(当該年度または前年度)の証明を受けていることが条件。「愛知県休み方改革マイスター企業の認定」は、県労働局労働福祉課で、同マイスター企業の認定を受けていることが条件となる。他の評価項目と同様に、1項目10点が加点される見通し。社会的取組評価点数の上限は50点となっており、評価点数獲得の選択肢が広がったといえそうだ。

【CCUS普及策 岐阜・三重はモデル工事と設備費用補助】
 技能者一人一人の就業履歴や資格を登録し、技能者の適切な評価やキャリアパスの形成、現場の効率化などを目指すCCUSについては、国土交通省が入札契約などの中で普及を促進するよう、自治体に要請している。
 中部3県では、岐阜県と三重県が21年度からモデル工事を開始。工事成績評定への加点は、岐阜県と愛知県が実施しており、三重県もモデル工事を対象に24年度から加点することを明らかにしている。また、カードリーダなどCCUS導入に必要な設備への費用補助は岐阜・三重の両県が導入済みだ。
 入札参加資格での加点は、静岡県が21年度から導入している。


提供:建通新聞社